Vol.3 海外の親から日本の子へ不動産資金援助|贈与税は?
海外の親から日本の子への
不動産購入資金援助と贈与税
海外からの資金援助と贈与税、まず現状を整理しませんか
「親からの資金援助に贈与税はかかるのか」「どの制度を使えば税負担を抑えられるのか」——まずその現状をお聞かせください。BIG4出身の公認会計士・税理士が、ご家庭の状況に合わせて最適な方法をご提案します。
※ 相談だけで終わっても構いません。現状の整理だけでもお気軽にどうぞ。
1. 贈与税の基本——受贈者が納税義務者
贈与税は、贈与を受けた側(受贈者)が納税義務者となります。つまり、海外在住の親が日本の子に資金を援助する場合、日本に住む子が贈与税を申告・納付します。
贈与税には年間110万円の基礎控除があり、これを超える部分に対して課税されます。税率は贈与額に応じて累進となり、直系尊属(親から子へ)の場合は特例税率が適用されます。
2. 受贈者の居住地・国籍で課税範囲が変わる
贈与税の課税範囲は、受贈者の居住地と国籍により異なります(国税庁No.4432)。
Owen家のケースでは、子が日本に在住しているため、国内・国外すべての贈与財産が課税対象となります。海外口座からの送金であっても、日本の贈与税の対象です。
3. 海外口座・海外不動産も課税対象
受贈者が日本居住者である場合、贈与財産がどこにあるかは関係ありません。海外の銀行口座にある現金、海外不動産、海外の有価証券であっても、すべて日本の贈与税の課税対象となります。
4. 暦年贈与の活用と注意点
暦年贈与とは、毎年1月11日~12月31日の1年間に受けた贈与の合計から110万円を控除し、超過分に課税する制度です。
また、令和6年度税制改正により、生前贈与加算の期間が3年から7年に延長されました(令和6年1月1日以降の贈与から段階的に適用)。相続開始前7年以内の暦年贈与は、相続財産に加算されます。
資金援助の最適な方法、専門家が診断します
贈与の金額、タイミング、受贈者の状況によって最適な方法は変わります。まずは現状を整理し、税負担を最小化する戦略をご提案します。
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5. 相続時精算課税制度(令和6年改正)
相続時精算課税は、60歳以上の親から18歳以上の子・孫への贈与について、贈与時に軽減税率で課税し、相続時に精算する制度です。
令和6年度税制改正のポイント:
この改正により、相続時精算課税を選択した場合でも、年間110万円までは実質的に非課税で贈与できるようになりました。
6. 住宅取得等資金の贈与の非課税特例
直系尊属(親・祖父母)からの住宅取得資金の贈与には、一定額まで非課税となる特例があります。
まとめ:資金援助の方法と税務上のポイント
よくあるご質問
Owen家シリーズ:記事一覧
海外在住・国際相続にまつわる税務の疑問を、ケーススタディ形式で解説するシリーズです。
- ① 住民票と所得税・相続税リスク
- ② 住民票抹消と出国税・相続税リスク
- ③ 海外在住の親から日本の子への贈与税(この記事)
- ④ 不動産購入支援の方法比較
- ⑤ 婚前契約と特有財産
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公認会計士・税理士・行政書士 山口 淳也/ ESPERANZA CONSULTING GROUP 代表
日本および海外のBIG4監査法人・税理士法人・FAS(ファイナンシャルアドバイザリー)にて、クロスボーダー税務・M&A・海外進出支援・国家プロジェクトなどの実務に従事。セミナー登壇多数。税務・会計・法務の専門的観点から、企業のグローバル展開や経営課題を多面的にサポート。

